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謹賀新年~歴史をつなぐマントのリメイク

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いたします

しばらくぶりの更新となりましたので、今日は昨年特に心に残ったリメイクを掲載いたします
ご依頼主の「祖父の形見を譲り受けました」というメールから、バーバリーのチェスターコートとカシミアのマントの2点をお持込いただき、リメイクを承りました。

お話を伺うと、92歳のお祖母様から譲り受けたもので、バーバリーのチェスターコートはご依頼主の数年前に亡くなられたお祖父様のもので、カシミアのマントは会ったことのない曾祖父様のものだとか。。。。つまりカシミアのマントは100年ほど前のものかと思われます。

そんな貴重な衣服にハサミを入れて良いものかと思いながらも、お祖母様が手放せなかった思い出のマントを着て見せたい気持ちや、お祖父様のバーバリーコートを着てお祖父様との思い出を大切にしたいご依頼主の気持ちに感銘を受け、丁寧に作業しました。

お祖父様のバーバリーのチェスターコート

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全体のサイズ調整をしただけで、特に女性用には直してないですが、到着した翌日から仕事に着て行ってくださったようです。
こちらも40年くらい経ってそうですが、流石のバーバリーです!傷みも少なく、少し傷んだ袖口などは袖丈を詰めているので、きれいになりました。

曾祖父様のマント

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こちらはショート丈にして、衿はスタンドカラーにリメイクしました。

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元の衿の裏側ですが、細かいステッチワークの技が美しいです。

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繊細な刺繍のくるみボタンの裏の金具にはPARISの文字がありました。
当時作られたのは、フランスだったのでしょうか。。。

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台衿のステッチをそのまま生かしたスタンドカラーに仕上げました。

数日後ご依頼主からのメールで、

早速祖母にも見せに行き、とっても喜んでいるのを見て幸せな気持ちになりました。
また、「このマントを着た父の袖元に一緒に入っておでかけしたの」などと沢山の思い出話も聞けて、より一層大切なものになりました。

と、ご連絡いただき、私自身も幸せな気分でした。

リメイクの依頼には、いろいろな出会いとストーリーがあり、こんな良いこともそしてたまには辛いこともありますが、EXTASEのサイトを見て来てくださったからには、心を込めてリメイクいたします。

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